蔵元17社が焼酎試飲会:50銘柄を紹介、商談も

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参加者のジンさん(左)とアッカフさん(右隣)に試飲を勧める高橋酒造の高橋宏枝さん

 業者を対象にした焼酎試飲会が15日、トーレンスのマリオットホテルで催され、蔵元17社、米国進出蔵元2社、輸入卸企業4社が約50銘柄を紹介した。試飲会は「LAで入手できるほとんどの焼酎が試飲・商談できる」をコンセプトにJETROと日本酒造組合中央会が共催した。
 試飲の前にセミナーが行われた。酒・焼酎ソムリエが、コメ、麦、芋、黒糖などの原料から、製法、産地、すし、刺身、天ぷらなど、料理との相性などについて説明した。約100人の参加者は、理解を深めたところで、試飲に臨んだ。各蔵元は、自信の自社ブランドの売り込みに努め、水割りやお湯割り、ロック、料理に合わせるなど、おいしい飲み方をていねいに伝えた。
 高橋酒造(熊本県人吉市)は、純米焼酎「白岳・シロ」を3種類出品。同社海外営業の高橋宏枝さんは、同ブランドをフードペアリングの良さや、オーク樽で熟成させたブレンド、特別の酵母を使った日本酒のような甘い香りなど各種の特徴を説明し、ストレートまたは、オンザロックを勧めた。高橋さんは今回の訪米で、共同貿易のレストランエキスポ(ニューヨークとロサンゼルス)にも参加し、「コメ(の焼酎)は、すっきりして飲みやすいので、白人にも受けがいい」と、手応えを掴んだ様子だった。同社は米国に進出して15年になるといい「売上げは徐々に伸びいるのでいい。今は日本食レストランに置いていて、日本人、アジア人には多く飲まれているので、将来は地元のバーの棚にも焼酎を並べてもらうように頑張りたい」と述べた。

商談も行われた焼酎の試飲会場

 小東京の「ファー・バー」のオーナー、マイク・ジンさんは、同店の料理のメニューが日本食とアジア系のフュージョンでありまた、客層もさまざまな人種だと説明し「焼酎は、いろんな飲み方ができて、アジア料理にもよく合うと思うので、多くの人種の客で賑わうわれわれの店に合っている」と話した。同店のバーテンダーのアダム・アッカフさんは、コメや麦など数種の違った種類の焼酎があることに興味を持ち、「エスニック料理と一緒に飲んでもらうためのカクテル作りに努めたい」と、商品開発に意欲を示した。
 今回の訪米団の団長を務める麻生益直さん(大分県・八鹿酒造社長)は、日本からの焼酎輸出国2位という米国での販売について「アメリカを語らずして、海外の焼酎は語れないというくらい消費が大きい」と、その重要性を力説する。だが、焼酎のシェアは低く、日本酒に対しても大きく水をあけられており「(米国進出して)日本酒は50年、焼酎は30年で後手後手に回ってきた。認知されるには時間がかかるので、試飲会などを続けなければならない」と、啓蒙活動を重要視する。焼酎の消費は、日本人とアジア人が7割近くを占めるとし「99パーセントが日本食料理店で飲まれている。次は白人に飲んでもらうために、米系の業者やレストランに取り扱ってもらいたい」と希望する。今回のような問屋の垣根を越えた合同試飲会について「日本から来る中小メーカーは個別に開くことはできないので、意義がある」と述べた。
 日本政府は昨年から、日本酒と焼酎を「国酒」として積極的に海外に売り込んでおり、それを受けて今回の試飲会が開かれた。主催したJETROロサンゼルス事務所の吉村佐知子所長は、日本酒と比較して焼酎はまだ浸透していないとしながらも「どんな日本食にも合うのでこれから伸びると思う」と期待を込める。これまでの試飲会では、日本酒と焼酎を同時に紹介したことが多かったが、今回は焼酎一本に絞った。「どちらも国酒だけど、今回は日本酒との差が分かるように焼酎に焦点を当てた。土台を固めて、焼酎の知名度を上げていきたい」と話した。【永田潤、写真も】

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