LAX新提案

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 クライアントを迎えにLAX(ロサンゼルス国際空港)までよく行くが、トム・ブラッドリー国際ターミナル付近の再開発工事の進み具合が目に見て取れる。
 混み合う到着ロビーで、ある光景に出くわした。韓国人の老夫婦が、カートを押しながら出てきた。しかし荷物が足りないのに気付いたのか、中に戻ろうとしたら、近くに立っていた制服を着た警備中の大柄な米国運輸保安官が「戻るな!」と(もちろん英語で)注意した。しかし、通じないのか老夫婦がなおも戻ろうとすると、睨みながら指さして「ノー! 前へ進め!」と追い払うように怒鳴った。
 響き渡る声に、一瞬、出迎えで待つ人たちの顔が青ざめた。眉をひそめる人もいた。老夫婦は泣きそうになり渋々外へ歩き出した。見ていてかわいそうだった。保安官の任務も理解できるが、あまりにも扱い方がひどい。
 ここで提案。LAXを所有し管理する市が、空港運営予算の一部や航空会社からの補助金をあてて、中国語、韓国語、日本語、スペイン語などの訪問客の多い国の言語のLAX公認通訳ガイド&ヘルパーを雇用し常時待機させる。関連分野を学ぶインターンでもよい。目立つユニホームを着て、話せる言語を表示し、困っている人を見たら率先してアシストする。保安官もまごついていたら通訳してあげる。無料サービスでチップは受け取らずに、絶えず明るい笑顔を忘れない。
 初めてロサンゼルスに降り立ち不安な人も多いはず。以前は執拗に催促する募金活動員や白タクもいた。世界中から観光客が訪問するのだし、イミグレを通る際には市長の写真と多種の言語で「ウエルカム」のサインが掲げてあるのだし、気を利かした心温かいおもてなしをすることは当然だ。5月に市長決選投票選挙もあることだし新しい市長に期待しようか。
 ちなみに今回も2時間待たされた。イミグレ&税関は連邦政府の管轄だが、どうにかスピードアップできないのか? せめて推定待ち時間が、待機中の人たちに分かるように、新ターミナルの到着ロビーには表示モニターを設置してほしい。アメリカ西海岸の誇れる空の玄関になることを期待する。
【長土居政史】

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