オペラが生命を救う?!

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 パバロッティにドミンゴ、カレーラス。誰でも一度は彼らの名前を聞いたことがあるだろう。「三大テノール」として世界中の聴衆を魅了し続けてきたオペラ歌手だ。世界の名だたるオペラ座から熱いラブコールを受け続け、華麗なステージを披露してきた3人。この世紀のテナーと称された3人が競演する夢の舞台があった。ローマやパリ、日本、そしてロサンゼルスでも行われ、ひとたび3人が歌いだせば巨匠ズービン・メータでさえ指揮棒を振りながら感動の面持ちでその歌声に酔いしれる、そんなステージになってしまうのだ。
 「神に祝福された声」の持ち主パバロッティは2007年に他界。今ではもう3人が揃って歌うところは見られない。同じ人間の体が楽器となって人を感動させる音色を生みだすオペラ。あの声量で聴衆の魂を奮い立たせるかのように壮大に、そして時に思わず涙がこぼれてしまうほど切なく歌いあげる。オペラには何か人の心の琴線に触れる魔法があるようだ。
 このほどハーバード大学で行われた斬新でユーモアのある研究を表彰する「イグ・ノーベル賞」の授賞式で、心臓移植したマウスにオペラを聴かせると生存期間が延びることを発見した日本人研究グループが医学賞を受賞した。
 移植手術後、マウスに7日間ずっとオペラを聴かせ続けたところ、何もしなかったマウスは7日しか生存しなかったのに対し、オペラを聴き続けたマウスは平均26日間長生きしたという。ちなみに曲はベルディの「椿姫」。美人薄命という言葉を表すかのように主人公ヴィオレッタは短命だったが、そのオペラを聴くことは延命に効果があるようだ。
 幸運にもロサンゼルスにはLAオペラで芸術監督を務めるドミンゴ氏がいる。今では歌手としてよりも指揮者としての活躍が目立つが、彼の歌声を聴けるチャンスはまだまだあるはず。万が一体の具合が悪くなった時は彼の美声を生で聴けるチャンスを見つけよう。元気が出るだけでなく、生命力も養われるはずだ。【吉田純子】

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