日系人ら有志から歓待:東京五輪決定の祝福も

0

木原誠二(左から4人目)、河野太郎(右隣)両議員を囲む日系社会の代表ら

 米連邦議会議員10数人との交流に臨む自民党の河野太郎、木原誠二の両衆議院議員が首都ワシントンへの往路で、ロサンゼルスに立ち寄り地元日系人と親睦を深めた。9日夜、日米文化会館で開かれたレセプションで有志約40人から歓待されるとともに、「2020年の東京オリンピックの開催決定おめでとう」と祝福を受けた。【永田潤、写真も】
 河野氏によると、ロサンゼルスには日系の親友が多く暮らしているという。毎春実施される日系人リーダー訪日プログラムが縁で知り合い毎回、プログラムの参加者を世話し、帰国後も連絡を取り合い、訪米の度に会って親交を深めている。 
 レセプションは、米日カウンシル、南加日米協会、JBA(南カリフォルニア日系企業協会)の3団体共催で、両議員の日系社会訪問と、東京五輪の招致成功の二重の喜びに包まれる中、両氏がそれぞれ、あいさつに立った。

日系人リーダー訪日プログラムに参加したテリー・ハラLA市警副本部長(左)と話す河野太郎議員

 友人との再会を何よりも喜ぶ河野氏。まず、東日本大震災の被災地支援で寄付金集めに奔走した各団体の代表に謝意を表し「東京五輪開催の2020年までに復興を遂げたい」と目標を示した。二世週祭のグランドパレードにオープンカーに乗って参加したことを懐かしみ「木原さんと一緒に二世ウィークに再び参加したい」と願った。訪日プログラムでは毎回、メンバーをディナーに連れて行き、カラオケを一緒に歌うことが「義務」だと、冗談交じりに友好の深さを紹介した。
 河野氏は日本の外交について、国際社会への影響力低下を憂い「何とかしなければならない」。「日本にとって米国は依然として同盟国で最も重要である」と力説し、「ワシントンへ届ける国会からの声が小さくなっているので、日米関係の重要性を全米の日系人に伝えてほしい」と呼びかけた。「日米関係を親密にさせ、国際間のさまざまな問題を解決させるために木原議員とワシントンに向かう。今後もできるだけ多くワシントンに足を運び、ロサンゼルスにもできるだけ多く訪れて日本と日系社会の関係を強固にしたい」と抱負を述べた。
 質疑応答が持たれ、河野氏は参加者の質問にていねいに答えた。ケネディ次期駐日米大使の任務遂行を確信し、日本の環太平洋連携協定(TPP)への積極参加の意見を示し、衆参の「ねじれ」を解消した自民党の参院選の大勝により「日本経済は復活する」と力を込めた。
 木原氏は、東京五輪の開催について生粋の江戸っ子らしく「誰よりも私が一番ハッピーだ」と、喜びを素直に伝え拍手を浴びた。このたび初めて日系社会のメンバーと面談し「正直言って日系社会について何も知らなかったことを恥じている」と、しながらも1920年代から40年代の古い写真を見て学び、二世週祭の重要性なども認識した。「多国籍、多文化の米国社会で、日系社会を形成し重要な役割を果たしている。日本のプレゼンスを高める意味でも、米社会で中心的な役割を担ってほしい」と期待を寄せた。日本経済については「安倍新政権下(アベノミクス)で、過去20年の低迷期を乗り越えて再生する」と意欲を示した。同僚議員を伴って当地再訪の意志を示し「できれば、8月の二世ウィークに来たい」と願った。
河野太郎議員
「日系人の手を借りた外交を」

 あいさつに立ち日系の友人との再会を喜ぶ河野太郎議員。日系人リーダー訪日プログラムでは、国会議員との交流会の世話を第1回目からやっている。サンディ・サカモト、テリー・ハラ、スティーブン・カガワ、スタン・コヤナギなどが再訪日した時に会いに来てくれて、うれしい。このプログラムが、(民主党政権時の)事業仕分けの対象になった時には「日本の将来のためになるから」と存続を訴えた。参加者は、日本に無関心の人が多いが、プログラムをこなすうちに、「私は昔から日本のトモダチだ」というような態度に変わるのが、すごい。初訪日した人が墓前で手を合わせ「何百年、何十代前の先祖と自分がつながっていることを実感した」と聞かされた時には驚いた。日系人は日本とのつながりが薄いので、プログラムは、日本とのかかわりを持つきっかけになるので大切である。

あいさつに立ち日系の友人との再会を喜ぶ河野太郎議員

 アラタニ劇場が財政難の時に関係省庁に援助を要請したが「アメリカは、ODA(政府開発援助)の対象にならない」と断られ、残念に思った。全米日系人博物館や日米文化会館など、日系アメリカ人社会と日本の共通の財産を大事に守るべきであり、日本政府は支援するべきである。
 日米の議員交流のために今回、アメリカに来た。民主党の長島昭久衆議院議員とDCで合流し、超党派のメンバー3人で臨む。イノウエ上院議員が亡くなったので、われわれは危機感を持っている。米日カウンシルも同様に思っていることだろう。今回は「日系人を切り口にして、政治家同士の交流をやろう」と日程を組んだ。メイジー・ヒロノ上院議員、コリーン・ハナブサ下院議員、リサ・マクロスキー上院議員など、日系人と、日系人の活動に理解がある若手議員と会談する。TPP、沖縄の基地問題などを話し合うつもり。シリア問題で、議員との面談がキャンセルにならないことを願いたい。
 日本の政治家がワシントンに行く前、あるいは帰る際にハワイ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルのどこかの日系社会にワンクッションして立ち寄る癖を付けた方がいい。(五輪招致で東京に決まった総会に出席した首相などが)ブエノスアイレスの帰路で給油のためにロサンゼルスに立ち寄ったのなら、日系コミュニティーに知らせればよかった。レセプションを開くことができたと思う。残念だ。日米関係は、外交の基軸である。日系人が手を貸してくれるような外交を日本はやらなければならない。日本とかかわりがある、せっかくの日系コミュニティーなので、いい関係を保ちたい。
木原誠二議員
「海外の同胞の活躍に期待」

 日本は、安倍政権の下で経済を成長させることが第一。前期の四半期の年成長率は、3・8%と順調なので、このペースで行って、この2年間でデフレ状態から脱却したい。

参加者と談笑する木原誠二議員(右)

 「アベノミクス」は、第一に金融政策がうまくいっている。財政の不安を抱えながらも金利は上昇しておらず、非常にうまくいっている。今後は、中小企業において、賃金アップや雇用拡大にどのようにつなげていくかにかかっている。景気は上下し、この上昇傾向をずっと維持するのは難しいので、その都度対応しなければならない。
 東京五輪の経済効果そのものは、全体で2〜3兆円であり日本のGDPの0・3、0・4%と低い。だが、国民のオリンピックへの気運が高まり、明るくなるので、日本経済にはありがたいことである。
 日本は、世界に打って出る開かれた国にならなければならない。だが、日本人は内向的になっていて、海外志向が減っている。海外在住者を日韓で比較すれば、韓国人の約300万人に対し、日本人は約100万人に過ぎない。自分たちに一番近い日系人と在米邦人には、海外に住む同胞として活躍を大いに期待したい。

Share.

Leave A Reply