45ポンドのダイエット:炭水化物減らし半年で成功

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体重計に毎日乗ってモニターした。写真はダイエットを開始した昨年4月24日撮影し、目盛りは205ポンドを指している。半年後、目標の170ポンドを下回った

体重計に毎日乗ってモニターした。写真はダイエットを開始した昨年4月24日撮影し、目盛りは205ポンドを指している。半年後、目標の170ポンドを下回った

 新たな年を迎え、誰しも気持ちも新たに「今年の抱負」「決意」「目標」などを持つことだろう。実行に移し努力するものの達成できずに「また来年」、三日坊主で終わることも多々ある。それとは対照的に、強い気持ちを抱いてダイエットを決心したガーデナ在住の翠尾圭造さんは、205ポンド(約93キロ)だった体重を炭水化物の摂取を減らす方法で、昨年4月からの半年間で、約45ポンド(約22・6キロ)の減量に成功した。フェイスブックで状況を知らせる、後には引けないプレッシャーの中での公開ダイエットは、友達からの応援を味方につけ、スリムなスタイルに「変身」。心身ともに健康を取り戻した秘訣を紹介する。【永田 潤】

渡米で食生活が一変
体重は「右肩上がり」

やせっぷりが一目瞭然のビフォー(左)&アフター(右)

やせっぷりが一目瞭然のビフォー(左)&アフター(右)

 翠尾さんが、太り始めたのは、高校2年の終了時。当時の体重は約154ポンド(約70キロ)で、平均的な日本人の体形だった。ラグビー部でバックスやスタンドオフをこなすスポーツマンだったが、音楽に興味を持ち、退部して運動を止めてから徐々に太り始めた。
 1980年に24歳で渡米してから体重は、増加の一途をたどることになる。「右肩上がり」と表現する体重増の原因は、渡米した食生活の変化だと説明する。
 日本であまり口にしない物が身近にあり、毎日食べることができる。炭水化物が多く含まれるブリトーやタコスなどのメキシコ料理、ベトナム料理、タイ料理、ハンバーガーにフレンチフライ、フライドチキン、リブアイステーキ、パスタなど、高カロリーの食事を好んで食べまくった。さらに、日本に比べて量が多く、大食漢の翠尾さんにとって天国。「思うままに食べ、わが道を行った」と、当時の暴食を振り返る。
 ツアーガイドを職業とし、早朝や深夜など時間を問わない勤務をこなさなければならず、お客さんに付き合う外食や不定期な食事、間食も多い。渡米時に170ポンドだった体重は、見る見るうちに増え5、6年で最重量の205ポンドにまで達した。

失敗2度、教訓生かす
減量は強い精神力が必要

 翠尾さんは、ダイエットを過去2度試みた。だが、いずれも失敗に終わり、今回はそれらの教訓を生かし、ダイエット前から強い気持ちを抱いて臨んだ。
 1度目は21年前の1993年。2、3カ月で約20ポンド(約9・7キロ)落としたが「やせて安心して、またダイエット前のように食べてしまった」。半年でリバウンドし「油断は大敵」を思い知った。16年前の98年に行った2度目は、始めてすぐの1週間ほどで挫折を味わい「三日坊主に終わった」という。体重はほとんど減らず「意志が強くなかった」と反省。ダイエットには精神力の強さが必要なことを思い知った。これらの苦い経験を忘れずに「3度目の正直」の今回、本気で減量に取り組んだ。
 翠尾さんのダイエット前の体形は、身長5フィート7インチ(171センチ)、体重205ポンド(約93キロ)の肥満だった。ダイエットを始めたきっかけは「いつかやせなければ…と思っていた。今は58歳なので、60や65歳になって年をとってからやせると、皮膚にしわ、たるみができるので『今しかない』」と一念発起。また、肥満による内蔵疾患や足腰への負担など、健康面も考慮に入れた。
 目標は、205ポンドから35ポンド(約16キロ)減の170ポンド(約77キロ)まで絞ること。リバウンドすることを考え、目標よりも10ポンドほど低く定め、自らを鼓舞した。目標の体重を設定したが、ダイエットの期間は決めず「じっくり、焦らずやろう」とマイペースで行ったつもりだった。だが、毎日のたゆまぬ努力が実を結び、結果的には自分でも早かったという6カ月で目標を達成。さらに、当初の目標よちも約10ポンド(4・5キロ)軽い160ポンド(約72・5キロ)という好結果を生んだ。

メニュー変え健康志向に
「おいしい物の誘惑」に勝つ

 それまでのメニューを改め、健康的な食事に切り替えた。白米を玄米にし、パンは白からブラウンに変えた。赤身の肉を極力控え、魚(マグロ、サーモン、白身など)、豆、豆腐、おから、こんにゃく、海藻サラダなど、低カロリーの健康食をとることを心掛けた。食べる量は、以前の半分ほどに減らしたが、栄養価の高い食事を量を決め、しっかりと食べたため、パワーダウンや疲労などは感じず、健康への害は1つもなかった。

健康食でありダイエット食の「おいしい」と自画自賛のおから稲荷

健康食でありダイエット食の「おいしい」と自画自賛のおから稲荷

 特に多く食べたのは、低カロリーのこんにゃく、おから、豆腐。自分なりに工夫、味付けし、カロリー計算も行い、メニューを考案した。おからクッキーやおから稲荷、カレー風味のこんにゃくなどをバクバク食べた。「おいしい」と自画自賛のダイエットフードは、やせた今も体重維持と健康のために食べ続けている。
 また、脂肪を燃焼させるなどの減量効果を謳う各種ダイエットピルも試した。「体重増の予防になっているのかな?」と、半信半疑で補助的に使っただけだが、中には心臓がバクバクした強いピルもあるので、気を付けた方がいいという。
 減量目的の運動は、まったくせず、運動は趣味のテニスだけだった。翠尾さんにとっては、レジャーとしてのテニスでは体重減は望めないという。やせてから普段の生活で、身の動きが軽くなるなど感じることはない。だが、やせたと実感するのは、旅行のガイドとして山を案内する時の4、5時間のトレッキング。下山時は、体重減により膝への負担が軽減されたため、下りやすくなった。
 3度の食事に気を配ったものの、スイーツ好きなので「口が寂しく、チョコレートを見ると、ついつい買ってしまい、むしゃむしゃ食べてしまう」という。だが「待てよ」と自分に言い聞かせ、ダイエットを決心した時の初心に帰り、食欲を抑えている。
 「リトル東京に立ち寄ると、すしやラーメンなど、おいしい物の誘惑が待っている。危険なので、近寄らないようにしている」と、冗談気味に話すが、「やせた今もダイエット中にしたことを思い出し、食欲と常にファイトしている」と気を緩めることはない。
 「太り出したら原点に戻る。体重計には毎日乗り、常にモニターすることが大事」

別人に見間違われる
昔の服が着られた

 体の各部が細くなったことを実感する。大きく出っ張っていたお腹はペチャンコになり、ぽっちゃりとした丸い顔は引き締まった。太っていた頃の面影は、微塵もない。
 「5ポンドや10ポンド程度のダイエットじゃないので、みんながびっくりする」。周りの人からは「やせましたね」「変わりましたね」などと驚かれ、健康状態を気遣う人もいる。久しぶりに会った人に手を振ったり、お辞儀をしてあいさつすると、気付かれず「誰にあいさつされているのか分からなかった。やせて細くなりましたね」などと、別人に見間違われることが多い。

さらば、ブカブカのズボンよ

さらば、ブカブカのズボンよ

 「物持ちがいい」という翠尾さんは、二十数年前のやせていた時に着ていた服を捨てずに保管している。「いつか、着てやろうと思っていた」とし、やせたことで「昔の服を本当に着ることができた」と大喜びしている。
 それとは反対に、ダイエット前の服はすべてサイズが大き過ぎて着られなくなった。恰幅のよかった時のスーツやズボン、Yシャツ、ポロシャツは、もはやダブダブ、ブカブカで役には立たない。スーツは、38から36インチにサイズが小さくなり、買い替えるしかなく「うれしい悲鳴」をあげる。
 ズボンは、お腹がブカブカで、ベルトが必要になり「縛って、ずり落ちるのをごまかしていた」という。それでも追っ付かず、ベルトを切ったり、穴を開けて2、3インチ短くして使っている。Yシャツは、首と胴周りが細くなったため、ボタンの位置が合わない。これら大きくて使えない服は捨てるのがもったいないと、サルベーション・アーミーなどへの寄付を楽しみにしている。

「ダイエットは完全に成功」
友達の応援を背に有言実行
翠尾さんが語る

 私のダイエットは完全に成功したと思っている。ノーリバウンドの自信があり、この体重と健康を維持する。成功させる気力がないと、失敗は目に見えている。始める前から、成功させるつもりでいたので、その気持ちを持続したことがよかったと思うし、これからも持ち続ける。
 私が行った「ローカーボ・ダイエット」(低炭水化物ダイエット)は、ダイエットを試みる一般の人に自信を持ってお薦めできる。お米やパン、パスタなどの食べる量を減らすだけで軽く10ポンドは、やせることができる。無理することなく、体重が減るので、いろんなダイエット方法があるけど、やせたい人は、このローカーボからまず始めてほしい。
 ダイエットのスタート時にフェイスブックで、宣言し目標に向かって頑張り、「有言実行」ができてよかった。「いいね」などの友達からの応援も励みになった。
 飽食の時代なので、太るのは簡単。ついつい食べ過ぎる食欲をいかにしてコントロールし、常にダイエットという意識を今後も持ち続けていくか。これが、ダイエットをこれから始める人へのアドバイスであり、私の今年の抱負でもある。

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