衝動買いの功罪

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 たまに家の片づけをすると、いかに不用品や賞味期限切れのものが多いかを痛感する。これだけの物を買わなければ、どれだけ節約ができたろうか、と思うと悔しい。そういう時後悔するのは、車や家具など、じっくり選んだ大型物件ではなく、むしろスーパーなどで思わず買ってしまった食料品や小物が多い。洋服も、購入はしたけれど、ほとんど着ないままグッドウィル行きになるものもある。
 日本のあるアンケートでは、最も多い衝動買いの対象は、価格帯が5000円以下の商品なのだそうで、私もそのカテゴリーに属している。私の場合は、特に食料品が多く、健康に良いお茶や、日本で話題になっている新商品、試食コーナーで販売されていた冷凍食品などなど。長年通っているスーパーですっかり顔なじみになった試食販売コーナーの担当者の顔をみると思わず手が伸びてしまう。
 子供たちからは「付き合い買いのママ」などと呼ばれて冷やかされている。あの販売員の人は良い方なので、少しでも買ってあげようと思うのは、昔の日本の商店街のノリに近いが、それも心が和むので、土曜日の午後の息抜きと考えて、多少ならば勘弁してほしい。しかも、衝動買いしてしまった食品の80%は、美味しく消費しているのだ。
 アメリカのある調査によれば、買い物客の90%が、もともと予定していなかった商品を買ってしまうのだそうで、古今東西、衝動買いの消費者性向は同じようなものらしい。きっと、賞味期限切れの食品をため息ついて眺めているのは、私だけではないのだ。
 そう自らを慰めていた矢先、新聞に掲載されていたあるコラムを読んで、心に警鐘が鳴った。お金がたまらない共働き夫婦の3つの悪癖の一つが「衝動買い」なのだそうだ。ちょっと耳が痛い。道理でたまらないはずだ。やはり、買い物をする時には、きちんと吟味し、本当に必要なものだけを買うことにしよう。
 今度から絶対衝動買いはしないぞ、と心に決める一方で、先日、テレフォン・ショッピングで思わず注文してしまったホワイトニング歯磨き粉が届くのがやはり待ち遠しくもある。悩み多い今日このごろなのである。【海部優子】

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