高級和牛を軸に和食店:富裕層狙いビバリーヒルズに

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レセプションで鏡開きを行う中野吉實JA全農会長(左から2人目)ら。右から2人目が藤本茂典総料理長

レセプションで鏡開きを行う中野吉實JA全農会長(左から2人目)ら。右から2人目が藤本茂典総料理長

 高級和牛を軸にした全国農業協同組合連合会(JA全農)直営の創作和食料理店「シキ(四季)・ビバリーヒルズ」(410 North Canon Dr.)が4月6日、ビバリーヒルズの中心部に開店する。JA全農は、日本国内での和牛の消費落ち込みに対し輸出強化に取り組んでおり、グルメの富裕層をターゲットにしたビバリーヒルズ店を、世界展開する上での旗艦店として位置付け、和牛の高い品質と、おいしさ、安全性を紹介する。
和牛を使った陶板焼きのステーキ

和牛を使った陶板焼きのステーキ

 JA全農は、和牛をはじめ農畜産物の輸出拡大のため、一昨年2月に香港に焼肉店、昨年11月はシンガポール、今年3月はロンドンにそれぞれ販売拠点の駐在事務所を設置。一昨年度170トンの和牛の輸出量を2015年に250トンに増やす計画は、1年前倒しするほどの順調なペースで伸びているという。
 グランドオープンに先立ち3月14日、地元政財界や飲食業界などからの招待客を集めたレセプションを開き、和牛のステーキやたたき、日本の国産米を使ったすし、日本酒などを振る舞った。来米したJA全農の中野吉實会長ら幹部が同日、記者会見を開き意気込みを語った。
 中野会長は「ビバリーヒルズに念願の四季をオープンできた。日本の農家が生産した和牛の高品質、おいしさ、安全性を世界のマーケットでアピールしたい」と、力を込めた。店舗展開については「和牛をはじめ、農畜産物の販売拡大を進め、要望に応えられるようにしたい」と述べた。
 米国では定番の「ロイン系のステーキ」という牛肉の食べ方に対し、榎本健蔵・畜産総合対策部部長は「ロイン系以外のその他の部位を使って和牛のおいしさを味わってほしい」と、
総料理長の藤本茂典さん

総料理長の藤本茂典さん

無限に広がる創作料理を提案。「和牛とコメで、四季折々の繊細な日本の高級食材を使った料理を提供し、和食を広げていきたい」と抱負を述べた。
 米国、豪州産の「ワギュウ」がブランド牛肉のように扱われている点に対し、小原良教常務理事は「日本で生まれた牛を日本の生産者が高度な技術を駆使して生産したのが『和牛』である」と力説し、他とは一線を画す。さらに「霜降りは、日本の和牛独特のものであり、必ずみなさんの期待に応えることができる」と自信を示した。
 「芸術的」と称される美しい霜降り和牛を試食した招待客は、口の中でとろける食感と脂の乗ったおいしさに唸った。すべての和牛料理を食べたというレドンドビーチから来たマグノリア・サラバシュさんは「ワギュウは、甘みがあってジューシーで、ぱさぱさしてなくて、とてもおいしい。柔らかいのにチュウイーではない(噛み応えがある)のが、素晴らしい」と評価。「店の雰囲気もいいので、また食べに来たい」と話した。LA地区に11店舗、ビバリーヒルズにも店を持つイタリアンレストランの「ドラゴ」グループオーナーのセレスティーノ・ドラゴさんは、ビバリーヒルズでのレストランビジネスの成功の秘訣について「ワギュウの味は、他に比べるものがないほど保証済みだが、ビバリーヒルズではサービスも重要なので、高い品質とサービスを維持してもらいたい」とエールを送った。
人気メニューになりそうな和牛のたたき

人気メニューになりそうな和牛のたたき

 総料理長の藤本茂典さんは、招待客にこの日のメニュー、ローストビーフ、陶板焼きのステーキ、たたきなど、和牛のおいしさを説明した。店については「スタッフが一丸となってチームワークを発揮して必ず成功させたい」と意欲を示し、期待を込めた大きな拍手を浴びた。
 座席数は120席。客単価は、ランチが約60ドル、ディナーで約100ドルとし、売上げは今年度が150万ドル、15年度200万ドル、16年度230万ドルを計画している。
 営業時間は、ランチが正午から午後2時半、ディナーは午後6時から10時半。
 電話310・888・0036。ウエブサイト―
 www.shikibeverlyhills.com
【永田潤、写真も】
記者会見で抱負を述べるJA全農の中野吉實会長(左から3人目)

記者会見で抱負を述べるJA全農の中野吉實会長(左から3人目)


開店を祝い乾杯するJA全農の小原良教常務理事(左)と藤本茂典総料理長

開店を祝い乾杯するJA全農の小原良教常務理事(左)と藤本茂典総料理長

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