学生7人がスナップ写真展:原さんの教え生かして撮影

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国際交流基金

キャニオンズとピアースの両カレッジの学生たち

キャニオンズとピアースの両カレッジの学生たち

 東京在住の写真家、原美樹子さんから昨年、講義を受けた地元のコミュニティーカレッジ2校の学生7人による共同写真展が、国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター(JFLA、高須奈緒美所長)で開かれている。学生たちは、スナップショットを得意とする原さんから学んだ、ファインダーを覗かない独特の撮影法を駆使し、作品作りに生かしている。

 原さんは昨秋、ゲティ・センターで他の日本人写真家3人とともに、東京の町並みや人々を紹介するグループ展「In Focus: Tokyo」を催した。披露した作品は、ゲティ・センターのコレクションとして収蔵されている。グループ展と同時期に来米した原さんは、ゲティが行う、絵画や彫刻、写真などの芸術を専攻する地域の学生を対象にした講演会「マスタープログラム」に講師に招かれ、キャニオンズとピアースの両カレッジで写真を専攻する学生たちに教えた。

作品を鑑賞し、意見を述べ合う生徒2人

作品を鑑賞し、意見を述べ合う生徒2人

 原さんのスタイルは、被写体である人物に向き合うことを避け、カメラを構えずまた、ファインダーを覗くこともなくシャッターを切る。さらに、フォーカスを正確に合わせたり、露出を適正に定めることもせず、あくまで自然体で写すという。
 生徒は、原さんに倣い、街角に出かけて、自由な発想で作品作りに努めた。人々の自然な表情を捉えており、高須所長はこれらの力作について「原さんの個性的な写真観に影響を受けたことが、作品の随所に感じられて素敵でいい」と評価する。
 写真展について学生たちは「きれいな会場で、作品を展示できて光栄」「こんな機会は、めったにないことなので幸せ」「多くの人々に作品を見てもらって、意見を聴くことができて励みになった」などと、興奮気味に話す。貴重な体験を積んだ上に、両校生徒の交流が生まれたことも喜んでいる。
 ピアースに通い、フォトジャーナリストを志すモハマド・ジャハーリさんはこれまで、ファインダーを覗かずに撮った経験がなく「頭が切れたり、構図がうまくいかずに苦労し、多くのフィルムを無駄にした。でも、人物が自然に写っていて、新鮮な感じがする」と、収穫を得た表情で話した。キャンパス新聞用の撮影では、デジタルカメラを使うというが「フィルムを使うと、ミキコが話した一期一会のシャッターを切るチャンスを大切にできる」と語り、芸術写真は今後も年代物の6×6判の二眼レフカメラで撮るという。
自分や友人の作品を写真に納める生徒が多く見られた

自分や友人の作品を写真に納める生徒が多く見られた

 キャニオンズで3年間写真を学んでいるテイラー・シーツマさんは、原さんから「写真撮影にルールはなく、自由に撮ればいい、と学んだことが印象的」と話す。ファインダーを覗かない撮影を試みて「左右と上下、そして斜めにアングルを自在に変えることができることに気づいた。撮影の幅が大きく広がった感じがする」と喜んでいる。将来は、好きな接写を軸にしたスタジオ撮影で生計を立てたいとし「ライティングをもっと勉強して、芸術センスを高めたい」と目を輝かせていた。
 両カレッジの講師は「生徒の写真に対する情熱が高まった」と口を揃え、原さんと国際交流基金に感謝している。キャニオンズのリー・ホワイトさんは「ミキコ・ハラさんからインスパイアされた生徒は、イメージ作りの参考になったと思う。将来の財産にしてほしい」と願う。ピアースのジェラルド・バークハートさんは「単なるレクチャーに留まらず、2校のコラボレート写真展というプロジェクトとして花開いたのが素晴らしい」と述べた。
 生徒の写真展は、3月6日まで。入場無料。
 問い合わせは、電話323・761・7510。ウエブサイト―
 www.jflalc.org
【永田潤、写真も】
共同でスナップ写真展を催す両カレッジの生徒と講師ら。左端が高須所長

共同でスナップ写真展を催す両カレッジの生徒と講師ら。左端が高須所長

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