最近のニュースによると、カリフォルニアは500年に一度という歴史的な干ばつで深刻な水不足に陥っている。ジェリー・ブラウン州知事が住民に25%の節水を義務づける対応策を発表した。
 農作物の生産にも影響し、値段が高騰する恐れがあると予測される。アメリカの果物や野菜の多くが、ほぼカリフォルニアで生産されている。例えば、クルミ(99%)、プラム(97%)、セロリ(95%)、ニンニク(95%)、カリフラワー(89%)、ほうれん草(71%)、ニンジン(69%)…等々だ。農業の他、州の主な産業は、電子機器製造、運輸、観光、エンターテインメントなどである。
 2013年カリフォルニア州のGDP(国内総生産)は、約2・2兆ドルで全米一。世界の中でも第8位にランクされる。ブラジル、ロシア、イタリアと肩を並べる規模の経済力である。ブラウン知事は、一つの巨大な国を治める任務をこなしているわけで、G8サミット(主要国首脳会議)に参加してもいいくらいである。
 カリフォルニア州人口は3880万人(2014年統計)で全米一。 面積はアラスカ、テキサスについで第3位。どこも日本より広い。
 以前はメキシコ合衆国の一部だった。アメリカ・メキシコ戦争後、アメリカ合衆国に割譲され1850年に31番目の州になった。1846年6月14日から7月9日の25日間、実はカリフォルニア・リパブリックとして独立した共和国だったのだ。
 「カリフォルニア」の名前は、スペインからのアメリカ大陸征服者、探検家が名付けた。1510年、スペインの冒険家で作家、ガルシア・オルドネス・デ・モンタルポが書いたロマンス小説『Las Serges de Esplandian(エスプランディアンの功績)』の中で、カリフォルニアは想像上のパラダイスのような島と記述してある。
 そして現在のメキシコのバハ・カリフォルニアの南端に上陸した征服者たちが、Island of Californiaと名付けた。つまり最初は、大きな島と思っていたらしい。
 自分も長年住む州だ。愛着もある。干ばつに負けないよう皆で節水に努めよう。頑張れカリフォルニア! それか、もっともっと雨が降ってくれるように祈ろう!【長土居政史】

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