トラフィックスクール

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 また、チケットもらっちゃった。あの時の残念な気持ちは何度経験しても悔しい。なんてことをいうと顰蹙(ひんしゅく)を買い、反省が足りないとお叱りを受けそうだ。
 仕事柄、外を走り回ることが多い。いきおい、交通違反のチケットをもらう確率も高くなる。今回も家からほんの数十メートルの三差路ストップでポリスマンにつかまった。その日はたくさんの雑用があり、あせっていた。十分に止まらず、前から止まっている車より先に飛び出した、という2ポイントのチケットを切られた。自業自得だ。
 最近のチケットはトラフィックスクールでさえバカ高い。インターネットで全てが済む時代だから、それで受けようかと迷ったが、慣れた旧式のトラフィックスクールに行った。
 クラス生徒総数は16人。その内、女性4人、アジア系2人、アフリカンアメリカン1人。以外にも20歳代だろう米国人男女も3人。インターネットが苦手という理由でここに来るのでもなさそうだ。
 朝8時から午後4時まで、クラスは法に定められたとおりに進行してゆくが、そこは人間の集まり。それぞれがチケットをもらった経緯の自己反省、講師のポイントを押さえた話、テストのヒントなど、退屈しない。最後に25問のテストを70%以上の正解率でパスしなければならない。
 両隣の米国人2人はインターネットでテストを受けたことがあるが、その前にテキストを熟読すること16時間。テストはトリッキーな問題が多くて困った、ここに来るほうがどんなに簡単か、とうちあけた。人種の坩堝(るつぼ)のアメリカ。集まった人たちは年齢も社会的バックグラウンドも全く異なる。この初対面の人たちと一日過ごし、テストを受ける。どんな場面でも、誰とでも交流できる胆力を養ういい機会にもなった。
 講師の話は的を射ていた。「誰の生活にもトラブルはつきもの。問題はその生活のイライラを運転時まで引きずる事。運転中の一瞬の不注意が事故になり、生涯のハンディを負う、命を落とす、という取り返しのつかない悲劇を生む。残念なことじゃあないか」そのとおり。運転にはくれぐれもご注意を。【萩野千鶴子】

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