万国共通、長寿の教え

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 時として前向きな気持ちを維持するのがどんなに難しいことか。叱られたり、いじめられたり、挫折したり、日々困難はつきものだ。しかし、そんな中でも人生を楽しみ、長寿を謳歌する人々がいる。
 先日、ニューヨーク在住の世界最高齢女性スザンナ・ジョーンズさんが116歳の誕生日を迎えた。長寿の秘訣を聞かれジョーンズさんはこう答えた。「愛に満ちた生活、そして前向きな気持ちを失わないことが人生の秘訣よ」
 前向きな心を忘れず、愛に満ちた生活がいかに長寿に効くことか。それを証明するかのような出来事が先月、英国で起こった。
 英国南部の小さな町で91歳の花嫁と103歳の新郎が結婚式を挙げた。2人は合わせて194歳。世界最高齢の新婚夫婦としてギネス申請をし、現在認定を待っている。それまでの世界記録はフランスの老人ホームで結婚した96歳の新郎と94歳の新婦で、合計年齢は191歳だった。
 筆者が学生生活を送った北カリフォルニアのとある老人ホームでも、90歳間近の新郎新婦がいた。おじいさんは背筋がピシッと伸びたハンサム、おばあさんはいつも真っ赤なネイルで、髪型もバッチリ決めていた。2人が仲良く大きなステーキとアップルパイをほおばる姿が微笑ましく、今も忘れられない。
 当地ロサンゼルスの日系社会も高齢者は元気だ。日系諸団体でも高齢者の長寿を祝う式典が毎年開催されている。
 先日、第442連隊の90歳の退役軍人と話をする機会があった。フランス、イタリア前線に赴き、悲惨な戦場も目の当たりにしてきた。しかしどんなに過酷な状況に直面しても希望を捨てず、前向きに生きることが常に彼を救ってくれたと話す。「今こうして家族に囲まれ、毎日明るく過ごせているのが長寿の秘訣だよ」。隣にいた彼の娘は、そう語る父の姿を愛情に溢れた優しい眼差しで誇らしげに見つめていた。
 世界各地、場所は違っても長寿の秘訣は万国共通。前向きの精神と愛のある生活、そして今を楽しむこと。人生経験を積んだ先輩たちからのシンプルだが重みのある言葉に胸が熱くなり、そっと心に刻んだ。【吉田純子】

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