歴史に残る年

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 今年もあと数日となった。私は毎年初に『年間大予測』と称して各種項目について、その年の年末がどうなるか皆さんに予測してもらっている。毎年のことながら年初には予想もしなかった結果になったものもあり、この世が一寸先は闇であることを実感させられる。今年も年末日まであと数日あり、確定した結果はまだだが、それでもすでに予想外の結果が見えている項目が目立つ。
 たとえば、2008年には150ドル(バーレル)にまで近づいた原油価格(WTI、NY原油先物相場価格)が、この年末には30ドル半ばまで急落したことを予想できた人はどのくらいいただろうか。また、今年も日本人がノーベル賞を受賞した。梶田隆章博士(物理学賞)、大村智博士(生理学・医学賞)で、昨年(赤崎、天野、中村の三博士、ただし中村博士は米国籍)に続く快挙だった。
 世界中を驚愕させたテロ事件、特にIS(イスラム国)の攻勢による一連の事件は私たちに異常にうつり恐怖を植え付けられた。
 日本にとっても大きな変化をした年となった。ここ何年も、動かない政治といわれてきたものが一気に大きく動いた感じだ。戦後一貫して守り通してきた日本の世界に対する立ち位置である「平和主義」のもとでの自衛権のありかたが「積極的平和主義」へ方向転換されたのは、まさに日本の歴史が大きな変換点にさしかかったとみるべきだ。この考え方から、これまで日本国憲法の制約のもとでは行使不可とされてきた集団的自衛権の行使が一定の条件付ながら、憲法の解釈の変更で可能となったのだ。武器輸出の解禁なども含め、この事実は2015年が第二次大戦後の日本の歴史の転換点だったとして、後世の日本の歴史書や歴史年表にも記載されるだろう。かくして戦後70年という節目の年は過ぎ去ってゆこうとしている。新しい方向づけされた日本はどこへ行くのか? 私たちは歴史の重要な生き証人として、今後の日本と世界情勢を見守ることとなる。
 来年5月には日本(三重県・伊勢志摩)に世界の要人が集い、G7サミットが開催される。国際テロ組織の標的とならぬよう万全の体制が望まれる。【河合将介】

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