どちらが「うそつき」

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 ブッシュ元大統領の双子の娘たちが、離任するオバマ大統領の娘たちに宛てて書いた手紙に感動した。
 手紙は「8年前にお会いしましたね」「新しい家を見つめるあなたたちの目には希望と不安が宿っていた」の書き出しで、まだ幼かったオバマ姉妹にホワイトハウスの中を案内した時のエピソードに始まり、大統領の娘として多感な時期を過ごした二人を思いやり、同じ経験を持つ先輩として、そのプレッシャーにも言及、今、人生の次の章を始める二人に激励の言葉を送っている。やさしく、思いやりに溢れたものであった。
 アーネスト報道官の最後の記者会見に、オバマ大統領が飛び入り参加して、政権スポークスマンの長年の労をねぎらったという記事もあった。穏やかな報道官がオバマ氏に投げかける尊敬のまなざしが写真からも伝わって来た。また長年苦労をともに闘って来たバーニー副大統領には昨年末、サプライズの大統領勲章が贈られた。いずれも信頼関係と尊敬の念が満ち満ちて、周囲を和ませるシーンであった。
 連日、テレビでは「うそつき」「不公平だ」「くさってる」。まるで小学生のケンカみたいな幼稚なことばでまくしたてるトランプ新大統領の映像が大きく映し出されている。そこには何のやすらぎも、温かさも、尊敬も、見る人に伝えることはない。それどころか、その言動や独善的な態度が若者や子供たちに悪影響を及ぼさないか、気がかりである。大統領令だけで政治が出来ると思っているなら「ツイットラー」と言われても当然だ。
 メディアには、情報や発言の内容が、事実誤認や誇張でないかをチェックするファクトチェック(事実確認)の機能があるという。ちなみに大統領選挙戦中のトランプ氏の発言は70%が事実と異なっていたという(クリントン氏は28%)数字が出ている。
 最近、ワシントンポスト紙がトランプ大統領のツィートをファクトチェックするためのChrome(クローム)専用プラグインをリリースしたと書いてあった。インストールするとつぶやきの下に「イヤ、事実はこうだよ!」と出てくるのかしら。「遊び心で」とはいうものの、考えましたね!【中島千絵】

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