坂東秀十美社中(手前左)とともに街頭音頭をリードした新女王のジョーダン・ケイコ・アダチさん(手前右)とコートたち

 「家族愛」をテーマに繰り広げられた今年の二世週祭が27日の街頭音頭をもって閉幕した。街頭音頭の舞台となった小東京の1街には、新女王とコートのほか、日系諸団体のメンバーらが姿を見せ、約1カ月にわたり行われた二世週祭を華やかに締めくくった。【吉田純子、写真も】

 今年の音頭ダンスは坂東秀十美師が振付けを担当。民謡ステーションの生演奏に合わせて、街頭音頭恒例の「小東京音頭」、「安里屋ユンタ」、「炭坑節」などの音頭にのって、街頭音頭は繰り広げられた。
 南加地区で活動する日本舞踊の各社中が和服姿で音頭ダンスを披露。新女王のジョーダン・ケイコ・アダチさんをはじめコートたちも秀十美社中とともに先頭に立って音頭参加者をリードした。
 街頭音頭には一般の参加者も交じって音頭を楽しむ。浴衣姿のちびっこたちもおり、みな見よう見まねで音頭を楽しみ、沿道からの声援に応えていた。
 街頭音頭には日系人俳優で活動家でもあるジョージ・タケイさんの姿もあった。「二世週祭に初めて参加した時のことを私は今でも覚えています。強制収容所から出てきた後の1949年のことでした。コミュニティーのため、人々がチームメンバーのひとりとしてみなが協力し、二世週祭を成功させるために取り組んでいました。今も昔も人々のその姿は変わりません」と話し、二世週祭が日系コミュニティーにとって大切なイベントであることを強調した。
 26、27両日も小東京を中心に日本文化を紹介する各種展示が行われた。日米文化会館(JACCC)では、米国書道研究会の書道展のほか、日本の伝統手芸の刺し子(ニードルクラフト)展、盆栽展が行われ、小東京タワーズ1階ではUS101フォトクラブの写真展も開催された。
 26日にはJACCC前の広場に設置された特設ステージでギョウザ早食い選手権が行われ、参加者は熾烈な戦いをみせた。27日には小東京からは少し離れるが、モンテベロのクワイエットキャノンで南加詩吟連盟による二世週祭吟詠大会が開催された。
 日系コミュニティーの団結が不可欠となる二世週祭。今年も多くの人がボランティアとして祭りを支えた。日系コミュニティーの発展につながるよう、来年もさらにパワーアップした二世週祭になるようコミュニティーの期待がかかる。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *