国府田米をヘルシーにアレンジ:ファーマーズマーケットで人気の日本食

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Riceman

新鮮野菜をたっぷり使ったビーガンロール(白米12ドル、玄米13ドル)

 トーレンスのウィルソンパーク、土曜日の朝9時過ぎ。ファーマーズマーケットの駐車場はすでに満車に近く、早くもたくさんの買い物客で賑わっていた。駐車場から入ってすぐのフードコーナーに「RICEMAN」を見つけた。岡野進一郎さんと妻の実紗さんがオーナーの日本食ブースだ。

「国府田農場」のオーガニック米を使用したバラエティに富むメニュー

 朝6時前に来てブースの準備を始める。次にファーマーズマーケット内のオーガニック農場から新鮮野菜や果物、卵を直接調達。ファーマーズマーケットの果物をふんだんに使用した自家製ソースはグルテンフリー。マグロは天然物、サーモンはスコットランド産を使っている。
 加州稲作のパイオニアである「国府田農場」の厳選されたオーガニック米販売を本業とし、このお米を広く知ってもらうため「RICEMAN」を立ち上げた。数種類あるオーガニック米のなかでも、岡野さんがとくに勧めるのは発芽玄米だ。通常の玄米よりも炊きあがりが柔らかく食べやすい。栄養価も優れているため、メニューの値段は白米よりも1ドルずつ高くなるが、玄米を選ぶ客は多いそうだ。
「国府田農場」を舞台にしたドキュメンタリー映画『SEED』をプロデュースするなど、岡野さんのお米に対する思いは深い。エンターテインメント畑に籍を置いているため、その筋からの技術も有効に活用している。聞けば映画機材のレーザーで海苔を切るのだそう。繊細な模様が切り抜かれた海苔がスパムむすび(白米6ドル、玄米7ドル)に巻かれていく。「お米も野菜もすべてオーガニック。でも、一番人気なのはスパムむすび!」と実紗さんは笑う。健康志向の人にも、なぜかスパムむすびは大人気らしい。

焼き鮭の塩気と卵焼きの甘さが絶妙なライスサンドイッチ(白米8ドル、玄米9ドル)

 シャキシャキの新鮮な野菜をたっぷり使ったビーガンロール(白米12ドル、玄米13ドル)は、ヘルスコンシャスな人の集まるベニス近郊、マービスタ地区での売れ行きが良い。ライスサンドイッチ(白米8ドル、玄米9ドル)は焼き鮭の塩気と卵焼きの甘さがバランスよく楽しめる。山盛りのグリーンリーフもいっしょにご飯で挟まれていてかなりのボリュームだが、バラバラになることなく完食できる。
 買い物客のスージー・桑原さん(90)は「手軽に持ち帰りできて新鮮で味も良い。火曜と日曜は毎回立ち寄る」と答えた。トーレンス在住の男性はメニューを眺めながら、「娘に頼まれて買いに来た。自分も食べてみようと思う」と興味のあるようすで語った。

週に2回ライスマンへ通う、スージー・桑原さん(90)

 
 お米を売っているうちに岡野さん自身が「RICEMAN」と呼ばれるようになった。ブースもそれにちなんで迷わず命名。立ち上げ当初は苦戦したものの、インスタグラムへの投稿から話題が広がった。取材中も注文の列に切れ間ができることはなかったほど。
 今年初めに完成した短編映画『The Oak Tree and Onigiri』では、制作のほか俳優として出演もした岡野さん。「映画の中でも同じように、役柄としておにぎりを作ってますよ」二足のわらじを上手に履きこなしながら、おいしい日本食の普及に貢献している。

RICEMAN
火曜日・土曜日 トーレンス ファーマーズマーケット
Tuesdays from 8 a.m. to 1 p.m.
Saturdays, 8 a.m. to 1 p.m.
Charles H. Wilson Park 2200 Crenshaw Blvd.

火曜日 マービスタ ファーマーズマーケット
Sundays from 9a.m. to 2p.m.
Grand View at Venice Blvd.

【麻生美重・写真=マイケル・ヒラノ・カルロス】

www.organicriceusa.com

The Oak Tree and Onigiri
www.onigirifilm.com/

Seed (国府田農場創立者 国府田啓三郎から孫の三代に渡るお話)
www.seedfilm.life/

看板娘のさやさん(中央)と社長の岡野実紗さん(右)

おにぎり以外にも、丼や期間限定のラーメンも人気

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