日本語と英語の微妙な色違い

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 年を取るに連れて、黒い髪に白髪がちらほら見えてくる。「白髪」の英語を「ホワイトヘア」と訳す人もいるが、おそらくこの場合は「gray(grey)hair」の表現の方が適している。日本語で灰色の髪、灰髪とはあまり言わない。いわゆる銀髪をさすこともある。英語と日本語では、色のニュアンスや感覚に微妙な違いがあるのだ。
 アメリカでは運転免許証などの公的書類で目の色を書き込む欄がある。日本人の目は当然のごとく黒だから「black」と書きがちだ。ところが通常、この場合、最も適切な色は「brown」になる。いやいや茶色ではなく、やっぱり黒なんだけど…!?と思うのだが…Black eyeとなると、これはパンチで殴られて漫画のように目の周りにできた黒いアザのことを指してしまうのだ。とても美しく素敵な意味として伝えようと、彼女は黒い瞳をしている(She has black eyes)と言うと、困惑されることは間違いないだろう。
 また「白黒」テレビを英語では「Black & White」と言い、順番が逆になる。順番といえば、日本語では「東南」アジアと、表現するが、英語では「South East」と順番が変わる。日本語では、東西南北というように「東」がまず中心になるようだ。「北東」地方とは言わず「東北」地方というのもその理由からか?
 色の話に戻そう。日本では「青信号」と言うが、英語で同じ表現を意味する際には、「ブルー」でなく、「グリーン」になる。「Greenlight」、緑信号なのだ。あるプロジェクトの企画が承認されゴーサインが出た、という意味でも使う。
 またGreenは、未熟、世間知らず、そして青二才という意味がある。Green Saladを青野菜と訳し、野菜を英語でGreenとも言う。この場合、青と緑、どちらかの色に統一してほしいとも思うが、それぞれの言語で色の表現が微妙に違うのが興味深い。
 ちなみに落ち込んだ時の「ブルーな気分」は「feel blue」。「緑茶/抹茶」は「green tea」。そのままわかりやすい場合もある。
 最後にだが、ちょっとした軽い、悪意のない嘘の意味で「white lie(白い嘘)」という表現がある。ところで日本語には「真っ赤な嘘」という表現があるが英語で「red lie」と言っても通じない。いろいろありますね。【長土居政史】

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