「平成ラストサムライ」が決起集会:9月の講演会の成功へ一致団結

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「日系パイオニアに感謝する会」の団結式に参加した「平成ラストサムライ」

 明治維新と米国への日系移民150周年を記念して、108人の有志が5月に結成し「過去」「現在」そして「未来」をテーマに五つのプロジェクトを展開する「日系パイオニアに感謝する会」はこのほど、トーレンスのイタリアンレストランで会員の懇親をかねた団結式を開いた。参加者約50人が、50年後の日系社会へ向け、150年の日系人の歴史や現在の日系社会の思いをどのように未来へ伝えていくか話し合った。

9月の講演会に意欲を示す竹花会長

 団結式ではまず竹花晴夫会長があいさつに立ち、雲田康夫、鶴亀彰両上級副会長それぞれが、会の趣旨や活動の目的、内容などを説明した。
 日系人の歴史に詳しい竹花会長は、太平洋戦争で約12万人の日系人が全米11カ所の強制収容所に入れられ、退所後も差別を受けたとし「あまり知られていない日系史をこの機会に学んで後世に伝えてほしい」と願った。日系パイオニアに感謝する会を立ち上げの経緯を紹介し、同会を資金面で支援するのがメンバー108人の「平成ラストサムライである」と士気を高めた。会員のほぼすべてが新1世からなり、戦後の復興から高度経済成長を支えたものの「バブル後、日本と同様に日系社会も元気ではない」と嘆き「今後、日系社会をどのように背負っていくかも考えたい」と述べた。
 同会発足発案者の雲田上級副会長は、幕末に思いを馳せ「坂本竜馬や西郷隆盛などが『この国を変えようじゃないか』と思い、行動に移したのが150年前だった」と力を込めた。一方、現在は「愛すべき祖国日本の今は、どうなのか。戦後、復興を遂げ発展したが、近年は陰りがある」と案じる。「愛すべき世界に冠たる日本、尊敬される国になってもらいたい」と願い「ここから発信することで、少しずついい方向に向かうのではないか」と提案した。

「今日は決起集会でもある」とメンバーを鼓舞した会発足発案者の雲田上級副会長

 雲田上級副会長は、日系社会について「日系人が土地と家を買えなかった差別の時代があった」とした上で「われわれは、土地も家も買って、商売もできる。これは自分たちの力だけだろうか」「本当はわれわれは1世、2世、3世の方々に感謝しなければならない。その念を忘れているかもしれない」と話した。「感謝の念を持とうというのが『平成ラストサムライ』」であり、会のモットーの『過去に感謝し、現在を喜び、未来につなぐ』を大切にしたい。今日は決起集会でもある」とメンバーを鼓舞した。「今こそ、われわれの意志を伝え、この150年の節目に心に刻もう」と呼びかけた。
 鶴亀上級副会長は、すでに二つを終えた五つの企画それぞれを紹介した。企画の最後は、11月からスタートし、改元される平成最後の来年4月30日までの6カ月間継続するとし「みなさんから寄付をいただくのではなく、知恵をいただくプロジェクトである」と説いた。「5月1日からの新元号の下で、私どもの気持ちを未来の『ファーストサムライ』に受け継いでもらい活躍してもらうために『なぜ』『どのように』『誰が』、資金面など、みなさんの知恵をまとめ『未来につなぐ』企画」と説明。未来へのつなぎ方について「私なりに、挑戦するスピリットが大事だと思う。先行きの分からない未来に向かって勇気を出して飛び込んで行くことこそ伝えるもの」と意見を述べた。参加者に向け「皆さんも勇気を持ってこの地に来て挑戦してきた。150年前も100年前の人もそうだっただろう。50年後の日系社会の人々に私たちの思いを伝えよう」と呼びかけた。

日系パイオニアに感謝する会の五つの企画を説明する鶴亀上級副会長

 企画では、すでに「未来へつなぐ」を実行している。第3弾の企画は、西大和学園に呼びかけ、授業で日系人の歴史を3カ月にわたり教えた。知識をつけた子供たちを小東京に呼び、リトル東京サービスセンターの協力で、ゴーフォーブローク教育センターや全米日系人博物館、日米文化会館を案内した。生徒は1世や2世について学習の成果を父母を前に発表。またLA七夕まつり(11、12日)に感謝の気持ちを込め心を一つにして制作した二つの七夕かざりを出品し、一つは1世に、もつ一つは2世へ捧げ、先人への思いを短冊にしたためるという。
 9月8日に主催する講演会は、午後1時からトーレンス・ホリデーインで行う。大正、昭和、平成を生き抜いた100歳の新1世の浅井菊次さんと99歳の帰米2世の三宅明己さんの座談会「199歳からの遺言」と「日系人の歴史と将来」と題した講演会を開催。講演会の講師は、リトル東京サービスセンターの創設者で前所長のビル・ワタナベさんと、元ハーバード大准教授で筑波大、USCで教授を務めた目良浩一さん。
 竹花会長は講演会について「日系社会についてのいい内容なので、400席を埋めたい」と意欲を示し「この講演会が最後ではない」と強調し、「未来へつなぐ」固い意志を示している。
 講演会のチケットは20ドル。申し込みは電話で雲田康夫さん(310・951・8865)または鶴亀彰さん(310・741・1741)まで。
 「日系パイオニアに感謝する会(Tribute to Nikkei Pioneers)」への問い合わせは、次の通り。
 30016 Via Borica, Rancho Palos Verdes, CA 90275
 Phone 310-408-3186
 E-mail [email protected]
 Website www.nikkei150.org
【永田潤、写真も】

あいさつに立つ竹花会長。後方は役員と事務局のメンバー

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