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日系社会支えてくれた人

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 年の瀬も迫り、ロサンゼルスの至る所でクリスマスのイルミネーションが街を輝かせている。クリスマスショッピングで忙しい人も多いのではないだろうか。
 街はホリデーシーズン真っ盛りだが、日系社会では立て続けに悲しい知らせが届いた。コミュニティーでも活躍していた日系俳優のロドニー・カゲヤマさんと写真家のリチャード・フクハラさんの2人が今月初めに亡くなったのだ。カゲヤマさんは77歳。フクハラさんは74歳だった。2人の突然の訃報にコミュニティーからは悲しみの声が聞かれた。
 カゲヤマさんは二世週祭だけでなく夏はお盆祭り、ホリデーシーズンには「将軍サンタ」に扮し小東京を盛り上げる立役者だった。今年はじめに心臓発作に見舞われたにも関わらず、日系コミュニティーのイベントには勢力的に参加していたという。
 カゲヤマさんは数年前の弊社クリスマス号で表紙のひとりとして登場してくれた。撮影のため弊社を訪れた同氏はサンタクロースの衣装に身に包み、いつもと変わらずスタッフを笑わせてくれた。ムードメーカーというか生粋のエンターテイナーというべきか、どこにいても場を盛り上げようとする、そんな人だったように思う。親交があった弊社スタッフの悲しみも大きい。
 一方、フクハラさんは第二次世界大戦中にアイダホ州のミニドカ戦時転住センターで生まれ、写真家として活躍した。
 南加山口県人会の会長のほか、日系コミュニティーのさまざまな団体にも所属。2015年の二世週祭ではパイオニア賞の受賞者のひとりに選ばれた。パレードに参加した際は笑顔で手をふり、沿道の人にまで語りかけていたのを覚えている。
 広島と長崎の被爆者の体験談に影響を受けNPO「Shadows for Peace」(平和のための影)を設立し、被爆者の証言をもとに被爆者の体験を伝える舞台の制作総指揮をし、この活動を通して平和を訴えてきた人物でもある。日系諸団体のイベントでお会いするといつも笑顔で元気よくあいさつして下さる姿が今も印象に残る。
 日系コミュニティーを支えてくれた人物がこの冬2人も去った。ご冥福を心からお祈り申し上げます。【吉田純子】

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