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プラスチック・ストロー終焉

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 先日、仕事で日本からの女性客2人と一緒に夕食をしに、観光地界隈の大衆的なイタリアン・レストランに入った。サラダやパスタ、飲み物などの注文を通訳した。
 若いウエイターは、超特大コップのソーダ3つを運んできてくれたが、そのまま立ち去ろうとするので、「何か忘れていないかい?」と気づいてもらうように皮肉を込めて声をかけた。小さい両手でコップを握る2人のお客さんも、どうやって飲めばいい? と目で訴えている。
 すると、彼は即座に前ポケットからストローを3本置いてくれた。そもそもこちらから聞かれる前に、きちんと当然のサービスをなぜ全うできない? と自分は思わず眉をひそめた。彼はこの状況の全てを察していたように、やや焦りながら丁寧に笑顔で説明してくれた。「お客さまからのリクエストがない限り、店側は自らストローを提供してはいけない」というカリフォルニアのプラスチック・ストロー禁止の州法(昨年9月に州議会で承認。現行法では、座席のあるフルサービスのレストランに限ってであり、ファストフード、デリ、コーヒーショップ、コンビニやテイクアウト可能の店は除く)が今年初めから施行されているとのことだ。違反の罰金は1日25ドル。
 なるほど、道理で、と。プラスチックは禁止され、紙のストローが取って代わり始めているのは聞いていたが、法令の詳細は初めて知った。ジレンマ的なウエイターの振る舞いから判断して、お客さんたちには、この『リクエストがない限り』の部分がまだ浸透してなさそうである。自分が無知なだっただけであって、彼に自分の無愛想な態度を謝罪した。
 州は2021年までには、全レストランでプラスチック製全撤廃を目指すらしい。データによると使用されたプラスチックの9%のみがリサイクルされ、12%が焼却され、79%はゴミとなり地上や海をさまよう。環境を破壊する社会的脅威になりつつあるので、皆、納得するだろう。
 日本からの訪問客は、しばらくこのフレーズを用意することを勧めます。
 『May I have a straw, please?』【長土居政史】

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