令和最初の本場所で

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 4月の半ばから日本に滞在中。5月から新元号になるとあって、4月中は新聞でもテレビでも、ことごとく「平成最後の…」との言葉がつけられた。令和になってからは、何をするにも「令和になって初の…」と注釈がついている。
 トランプ大統領が今週末に日本を訪れるのも、アメリカ大統領を「令和時代の初の国賓」として日本に迎えることに大きな意義があるらしい。
 さて、トランプ大統領と安倍首相の会談にはゴルフがつきものだが、11回目の今回は大統領の希望で相撲観戦も行われる。千秋楽を観戦し、優勝者には特注の大統領杯をトランプ氏自身が手渡すとか。
 「令和最初の本場所」である大相撲夏場所は現在、両国国技館で連日満員御礼の垂れ幕が出る盛況だ。白鵬休場で横綱は鶴竜ただ1人だが、新大関の貴景勝が大きく注目された。残念ながら貴景勝は途中、勝った取組で靭帯を痛めて休場となったが、それでも場内は毎日沸いている。
 とりわけ目を引くのが、関脇栃ノ心(とちのしん)と、小兵の炎鵬(えんほう)だ。
 今場所10勝すれば大関復帰という栃ノ心は、取組み直前には闘争心むき出しの表情を見せ、相撲も吊り出しなどの力相撲で沸かせている。一方の炎鵬は初入幕で、身長169センチ(5フィート6)、体重も100キロ(220ポンド)弱。端正な顔だちの小柄な力士が2倍近い体重の力士の足を抱えて土俵外に出す様子は、五条大橋での牛若丸さえ連想させる。
 わが家で母と一緒にテレビ観戦していると、これまで新聞やインターネットで勝敗を知るだけだった相撲ががぜん面白くなる。
 今場所からは、NHKの実況画面左上に出る対戦力士名にルビがふられるようになった。彩(いろどり)、阿炎(あび)、阿武咲(おうのしょう)、琴恵光(ことえこう)等々、読み方がユニークな力士は少なくないので助かる。
 ところで、トランプ大統領が観戦するのは、取り組み最後の3番だけだとか。それだけで相撲の面白さを分かってもらうのはとても無理かもしれないが、日本の文化に触れる有意義な機会となることを願っている。【楠瀬明子】

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