加州知事が公式謝罪:先住民への 過去の「虐殺」認める

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カリフォルニア州北部サンタローザにあるCalifornia Indian Museum & Cultural Center内にある展示されている加州北部オロビルで20世紀初頭に発見された北米最後の先住民「イシ」の写真。イシの部族「ヤヒ族」の人々もインディアンハンターたち(写真右後方)の襲撃を受け殺された

 カリフォルニア州のギャビン・ニューソム知事(民主党)は18日に発令した州知事命令の中で、同州で過去に先住民に対する虐殺が行われていたと認め、当時の彼らに対する虐待や暴力などの不当な扱いを公式に謝罪した。【吉田純子、写真も】

 ニューソム知事は同日、州都サクラメントに建設予定のカリフォルニア・インディアン・へリテージ・センターの予定地で先住民の文化を継承する部族の代表者らと会談。西部開拓時代に先住民が受けた迫害の実態を調査する委員会も設置すると発表した。
 「『虐殺』以外の表現はみつからない。歴史書にもそう記すのが適切だろう」。ニューソム知事はそう話し、加州の暗い歴史を振り返った。
 先住民族の代表のひとりでルセノ族のマーク・マカロさんは地元テレビ局に対し、「州知事から謝罪の言葉を聞けたことは大きな一歩である」と話した。
 代表者らは、彼らが古くから居住する土地の自然保護や、独自の伝統文化の継承などに懸念を表明しているが、同知事から具体的な政策は提案されなかった。
 加州北部のユロク族の代表ジョセフ・ジェームズさんは「言葉より行動を」と呼び掛け、同知事に対し先住民の各部族に寄り添う姿勢を求めた。
 カリフォルニアが合衆国の州として制定された1850年、当時の州政府は先住民を古くから住む地区から強制的に追いやる州法を可決。子どもたちは家族から引き離され、多くの先住民が労働を強いられた歴史がある。
 歴史家などによると、ヨーロッパからの移民が入植しはじめた18世紀、現在のカリフォルニアの一帯には13万3千人から70万5千人の先住民がいたとされている。しかし、1900年の国勢調査では約1万5千人に激減している。
 加州で知事が公式に先住民に謝罪したのはニューソム知事が初めてだが、昨年、アラスカ州のビル・ウォーカー前知事も同州の先住民に対する過去の行為を謝罪している。
 加州では先住民を巡る動きが近年顕著にあらわれている。祝日として10月の第2月曜日に制定されている「コロンブス・デー」は、15世紀にコロンブスがアメリカ大陸に上陸した際、多くの先住民を殺害し、残虐な行為を行ったとされることから、ロサンゼルスやサンフランシスコ、バークレーなどの都市では同日は「先住民の日」と変更されている。
 加州北部にあるスタンフォード大学は昨年、スペインのフランシスコ会修道士で18世紀にカリフォルニアでミッション(伝道所)を設置した宣教師フニペロ・セラが、当時先住民に対して不当な扱いをしていたとする批判を受け、キャンパス内にある彼の名を記した建物を改称すると発表した。
 加州は全米でもっとも先住民の人口が多く、2010年の国勢調査によると、72万3千人が先住民に分類されている。

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