ロサンゼルス市は1日、ダウンタウンの一部地区で路上の清掃作業を実施した。同市が行っている通常の清掃作業の一環として行われたが、ホームレスの人々が歩道にテントを張り生活していた場所でもあり、同市の職員はホームレスのテント付近から出たゴミなどを撤去した。【吉田純子、写真も】

 同市ではホームレス問題が深刻化。ホームレス人口の増加に伴い、ホームレスの人々から出るゴミの量や、付近への衛生面の影響を懸念する声も出ていた。
 今回清掃対象となったエリアは一街のブロードウエー・ストリートからスプリング・ストリートまでの区間。少なくともテント15張りが歩道を占拠していた。
 同市の衛生局はLA市庁舎周辺の電柱に清掃作業の実施を知らせるはり紙を貼り事前に通知。ホームレスの人々に対し、テントや身の回りの所持品を同日午前8時までに移すよう促していた。
 指示通りテントなどを移していない場合は同市により撤去される旨も通知していた。
 LA地区のホームレス人口は増加の一途をたどっており、ホームレス支援機関「Los Angeles Homeless Services Authority(LAHSA)」が先月発表した報告書によると、LA郡のホームレス人口は前年比12%増の約5万9千人。その多くがLA市に集中している。
 こうした状況の中、LA市のエリック・ガーセッティー市長は同日、全米の各都市の市長が協力してホームレス問題に取り組む法案「Ending Homelessness Act」の議会通過を目指し、取り組みを先導していくと発表した。
 同法案はマクシーン・ウォーターズ下院議員(カリフォルニア州・民主)が提案。ホームレス問題を解決するため130億ドル以上の予算案の議会通過を目指している。
 LA市のほかにアナハイム、サンタアナ、リバーサイド、サクラメント、オークランド、シアトル、シカゴなどの各都市も支持を表明している。
 LA市のホームレス人口は全米全体の10%を占めており、ガーセッティー市長はホームレス問題の早期解決と取り組みの強化を訴えている。

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