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100歳超えても大きな夢を

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 102歳の男性が抱き続けてきた夢がついに実現した。
 「夢見ることをやめないで」。この永遠のテーマともいうべきネーミングの非営利団体がペンシルベニア州にある。何をしているのかというと、ナーシングホームやホスピスと提携し、そこで暮らす人々に人生の質を高めるサービスを提供しているのだ。
 同州ピッツバーグのホスピスで暮らすこの102歳の男性は、第二次世界大戦を経験した退役軍人。彼は人生の最期にどうしてもやっておきたいことがあった。それは「熱気球に乗る」こと。
 同非営利団体がこの男性からの申込書を受け取ると、早速夢の実現のための準備が行われた。車いすで生活する男性のために、車いすでも乗れる気球バスケットを探し出し、ついに夢が叶えられる時を迎えた。男性は1時間ほど空の旅を楽しみ、その様子はフェイスブックに投稿され、世界中に拡散した。
 空からの景色はこの上なく素晴らしかったに違いない。飛行を終え男性は「102歳になっても大きなことができるんだ」と語り、願いを叶えるのに遅すぎることはないということを証明してみせてくれた。
 ロサンゼルスの日系社会も負けてはいない。今年の二世週祭でグランドマーシャルを務めた三宅明己さんは、祭りの開催中に100歳を迎えた。日系諸団体の祝いの席などではいつも元気な声で乾杯の音頭をとっている。
 南加地区で日本舞踊を教授する藤間勘須磨師は101歳。昨年の二世週祭では音頭の振り付けを担当し、パレードや街頭音頭にも姿をみせた。長きにわたり米国で日本の伝統芸能の普及と継承に力を注ぎ、その直向きな姿勢と変わらぬ美しさは人々の心を魅了する。
 先日取材で伺った県人会のピクニックには97歳の第442戦闘団の退役軍人が参加していた。銃撃で片腕を失ったが、今ある片腕を大きく使い、キレの良い動きで恒例のラジオ体操を最後までこなしていた。
 日系社会には実年齢を聞くと驚かされる人が多い。「人生50年」と言ったとされる織田信長がみたらどう思うだろう。敬老の日を前に、あらためて人生100年時代の到来なのだなと感じた。【吉田純子】

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