しみじみと振り返る一年

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 ここ南カリフォルニアに住んでいると、世界からの移民が各国の文化や風習を伝えていて、日本の風俗習慣も思う存分に楽しめる。その半面、アメリカの各行事もこなさなければならず忙しい。
 特にサンクスギビングからクリスマスにかけてはそう。お決まりの忘年会にクリスマス会が続き、仕事納めまで時間に追われる。慌ただしい毎日を送る師走の光景に、日本にいる人が顔負けするほどだ。大掃除に手を付けないまま、年越しそばを食べ、「やれやれ」と、落ち着きながら今年1年をしみじみと振り返る。
 進学に就職、結婚、出産、誕生日など目出たいことはいくら続いてもよく、気分がよかった。お祝いのメッセージを送るのもうれしいものだ。当然悲しいこともあり、亡くなられたお世話になった人との別れは辛かった。羅府新報のお悔やみに、取材で関係した人が出ていて朝から落ち込むこともある。そして引退後は、日本にUターン帰国する人が年々増えていて、空港での見送りは切なくなる。だが帰国した人は皆、やはり生まれ育った日本の生活にすぐに慣れて老後を謳歌(おうか)しているようで、自分にもいつかは帰国、という選択肢が増えたような感じがしてきた。
 日本で昨年起こったさまざまな出来事の中での十大ニュース1位は、天皇の代替わりだったに違いない。改元で日本中が祝賀ムードに包まれた。新たな時代が幕を開けても昭和から平成、令和へ受け継がなければならないのが、憲法にもうたわれている恒久の平和で国民の願いは一致する。
 同じく十大ニュースの一つのラグビーW杯では、日本は並み居る世界の強豪を相手に堂々と戦い、快進撃を続け目標のベスト8入りを果たした。心を一つにして戦うスローガンの「ONE TEAM」をまさに体を張って見せ、国民の心を打った。ホスト国にふさわしい活躍と他国から称賛され、にわかラグビーファンが増えて大いに盛り上がり、見ての通り東京五輪に弾みをつけてくれたことは言うまでもない。
 いろいろあった1年。来年が楽しみ。【永田 潤】

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