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ナカトミさんに旭日双光章:日系人支援と日米関係促進に寄与

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勲章伝達式

伝達式で武藤顕総領事(右)から「旭日双光章」を授与されるデボラ・ナカトミさん

 日本政府の令和元年(2019年)秋の叙勲で、元リトル東京サービスセンター(LTSC)理事長のデボラ・ナカトミさんに対する勲章の伝達式がこのほど、ハンコックパークの総領事公邸で行われた。米国における日系人支援と日米間の相互理解促進に寄与したことが認められ、武藤顕総領事から「旭日双光章」が授与された。

祝辞を贈るダイアン・フカミさん(写真上)とアラン・ニシオさん(同下)

 あいさつに立った総領事は、叙勲に祝意を込めながらナカトミさんの功績を紹介した。ナカトミさんは、36年間勤務したLTSCで4年間は理事長を務め、最近では完成間近のテラサキ武道館の建設資金集めなど、プロジェクトをけん引した。全米ガール・スカウト協会の理事を9年間務めるなど日系社会のみならず、他の社会の団体でもリーダーシップを発揮。外務省が実施している在米日系人リーダー招へい事業(JALD)で訪日し、他の参加者から刺激を受け、日米関係に積極的に関わる大きな転機となった。
 東日本大震災の被災者と米国で義援金集めを行う日系人の交流を描いたドキュメンタリー「東北からのストーリー」(Stories from Tohoku)では共同プロデューサーとして制作に携わった。日系人たちが被災地住民との交流を通じ、自分たちの内面に存在し続けている「日本」を再発見する姿を、希望を持って粘り強く生きる被災者の勇気とともに描いた。
 一昨年は共同プロデューサーとしてドキュメンタリー「アメリカン・ストーリー~ノーマン・ミネタとそのレガシー」を制作。日系米国人移民の歴史および、第二次世界大戦中に強制収容された日系人の名誉回復のため、米国政府からの謝罪と補償を求めるために活動し、現在も日米関係の促進のために活動しているノーマン・ミネタ氏の功績を後世に残した。総領事は、ナカトミさんのさらなる活躍に期待を込めた。
 ナカトミさんの盟友2人が、祝辞を贈った。ダイアン・フカミさんはドキュメンタリー映画を共同プロデュースし、LTSC顧問委員会議長のアラン・ニシオさんはLTSC時代からの旧知の仲。ともに、ナカトミさんの先見の明や卓越したリーダーシップを称賛した。
 ナカトミさんが謝辞を述べ、ともに汗を流した同士である参加者に向け「今日の受勲は、皆さんと同じ情熱、目的、価値観を持って働いたおかげだと分かった。皆さんは、特別に大切な友だ」と、感涙にむせびながら強調した。
 震災のドキュメンタリー映画制作のために10回以上日米を往復した思い出や、過去20年で217人を日本へ派遣したJALDについては、各リーダーとの活発な会議で議論を交わすなどの意義ある活動を力説。JALDを経験したことが、米日カウンシルに関わるきっかけとなり、他の日系人と関心を共有できたことを喜んだ。米日カウンシルで世話になったそれぞれの恩人の名を挙げ「われわれ日系人と日本とのコネクションを作ってれた」と感謝した。

謝辞を述べるナカトミさん

 所属した団体の中ではやはりLTSCは思い入れがあり「私の原点である。日系人社会の中心であり、ビジョン、リーダーシップを持ち、レガシーを保護し、事業を計画し実行し、多くの世代を引きつけている」と説明し、その端的な例として、武道館を挙げ「コミュニティーの誇りだ」と力を込めた。
 日系社会の礎を築いた移民の祖父母と両親らが懸命に働いたが、強制収容所に移送されたことを非難した。自身は3世といい「日系人のアイデンティティーにを誇りを持ち続け生きて行く」と誓った。
 勲章伝達式は、家族や元同僚、支援者など約40人が見守った。勲章を胸に着けた喜びを「支えてくれた回りの人のおかげなので、みんなに捧げたい。この勲章が終わりではなく、これからもっと頑張りたい」と意欲を示した。【永田潤、写真も】

武藤総領事(左から2人目)と乾杯するナカトミさん

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