昨年1月26日、ロサンゼルス郡で初のコロナ感染者が確認された。それから、2カ月たたないうちにロックダウン。街から人影が消えた。
 あれから早一年。ワクチン接種は始まったものの、予約が取れない、副作用は?などまだ未知の世界。並んでいるところに老婦人が割り込んできたのでよけたら、ワクチン打ったから大丈夫だと言ってニッコリ。そうなのかなあ?感は否めないが、ワクチンで安心を得られるようになったか!
 この一年で変わったことの一つが咳やくしゃみに対する周りの反応ではないだろうか。これまで「God bless you」と声を掛けにっこり寛容だったのが、じろっと冷たい目を向ける人が多くなったと感じる。それだけ敏感になっているということだろう。マスク着用の習慣にもなかなか馴染めないのだろう。未だにトラブルのもとになっている。道路に捨てられているマスクの数も半端じゃない。道路に唾を吐くときに一緒に捨てるのだろうか。それで、替えのマスクを持ち歩いているのだろうかと余計な心配までしてしまう。
 コロナに感染した友人から、3カ月は陽性のままだからテストを受けられない。でも、感染はしないから、マスク着用、ソーシャルディスタンスをとって仕事復帰ができると言ってきた。ロサンゼルス郡の公衆衛生局が言っているというのでそうなの? このパンデミック、分からないことだらけ。
 科学や医療の進歩で乗り越えてきたこれまでのパンデミック。しかし、スペイン風邪の流行も第3波の方が第1波に比べて死亡者が多かった。同じことが起こっている。このパンデミックの収束の予測は専門家でもまちまち。自分たちができる予防法をそれぞれがしていくしかないのではないか。
 これまでの暑さに変わって急に本来の冬の寒さが到来。風邪が心配される。頭痛や咳、発熱などコロナと症状が似ていると必要以上に心配する。新年が始まって、そろそろひと月。節分、スーパーボール、ひな祭りと次々と行事が迫ってくるが、まだ集まれないから楽しめない。高齢者と接していて、マスク越しでは通じないことも多く、近づいて大きな声で話せる日が待ち遠しい。【大石克子】

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