慰霊碑は繰り返し荒らされ、残骸が散乱した
 大みそかにひき逃げに遭い死亡した阿部華子さん(27)の事故現場の歩道に設置されていた慰霊碑が18日、何者かによって荒らされた。サンフランシスコのABC系列のテレビ局が伝えた。ニュースキャスター兼レポーターのディオン・リム記者によると、現場は繰り返し破壊されたという。

お花とハートをかたどったろうそくがささげられていた、荒らされる前の慰霊碑
 阿部さんは昨年の12月31日、サンフランシスコの2街とミッション通りの交差点で通りを渡っている最中にひかれ、地元の病院に運ばれたが間もなく亡くなった。同時に60歳のエリザベス・プラットさんも殺された。運転手のトロイ・マカリスター容疑者(45)は現場から逃げた後に逮捕された。
 強盗罪で仮釈放中だった同容疑者がそれまでにも盗難、強盗用具の所持、仮釈放違反で逮捕されたにもかかわらず起訴されていなかったことについて、地方検事局などの関係当局に批判が寄せられた。
 友人たちは事故現場の近くに、安倍さんへの手紙と掲示、2つの花輪を置いて慰霊碑を設置し、そのうちの一つには「RIP2020年12月31日 友人は、彼女を永遠にたたえるための方法として、近くの通りの名前を変更したいと考えています」と記されていた。
 阿部さんの慰霊碑が荒らされたことにショックを受けた友人の一人、ジェイソンさんは、 「こんな時に誰がこんなことをすることができたのかと、私はただ圧倒されてショックを受けた」と話し、「だが、これはサンフランシスコの問題の象徴であると多くの人が私に言った」と続けた。
 警察は、心ない破壊行為の容疑者を特定するために情報提供を求めていると述べた。
 進行中の阿部さんのGoFundMeキャンペーンを運営するチームは先日、以下のお知らせを投稿した。
ひき逃げ事故に遭い亡くなった阿部華子さん
 「華子さんの追悼式を、22日(金)の午後4時半より行うことが決定しました。場所はサンフランシスコ市のセカンドストリートとミッションストリートの交差点となります。華子さんのために供えられたお花やメッセージは、先週、心ない人たちにより盗まれ破壊されてしまったため、事故現場にお越しの際は傷ついたお花の代わりに、新しいお花やメッセージをお供え頂けますと大変ありがたく思います。また、追悼式にお越しの際はマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保っていただけますよう、よろしくお願いいたします。ソーシャルディスタンスが保てるよう、当日は道路が通行止めされる予定です。お葬式のために華子さんが日本へ連れて行かれる前に、華子さんと、華子さんのご家族を一緒にサポートするため、追悼式で皆さまとお会いできることを願っております」
 阿部さんの遺体を日本に連れ返す費用を賄うために設立されたGoFundMeキャンペーン—
 https://www.gofundme.com/f/hanako-abe

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