
葛藤を乗り越え美声を響かせる:ソプラノソリスト熊坂真里さん
ディズニーホールを埋めた観客をその美しい歌声で魅了した熊坂真里さん。ソプラノソリストとして、「Bridge to Joy」ベートーベン第九交響曲合唱に今夏、東京から参加した。声楽家を目指したきっかけや現在までの道のり、今後の抱負について話を聞いた。【清水一路】
ディズニーホールを埋めた観客をその美しい歌声で魅了した熊坂真里さん。ソプラノソリストとして、「Bridge to Joy」ベートーベン第九交響曲合唱に今夏、東京から参加した。声楽家を目指したきっかけや現在までの道のり、今後の抱負について話を聞いた。【清水一路】
2009年、真夏の夜のロサンゼルス、ウォルト・ディズニー・コンサートホールに大合唱が鳴り響いた。多くの感動を与えて成功を収めたコンサート「Bridging USA and Japan(日米の懸け橋)」は、ベートーベン第九交響曲「歓喜の歌」を362人が声高らかに歌い、スタンディングオベーションを浴びた。日系史に名を残した合唱団は公演終了をもって解散したが、団員の情熱は冷めることはなかった。「また、みんなと歌いたい」という声が多く聞かれ、ロサンゼルスとオレンジ郡に分かれて練習した2つのグループが、それぞれ新たな合唱団を結成。「日米友好の絆を深める」をテーマにスタートした第九プロジェクトは、各団体が独自の活動で日本や地元と交流し、目的を実行している。東日本大震災の復興支援では、救済コンサートを開いて、被災地へエールを送る熱唱で多額の寄付金を集めるなど「合唱の力」を見せつけた。団員たちは原点の第九を尊びながら、今年も元気に声を合わせて歌い継ぐ。「日米の懸け橋」となって…。【永田 潤】