寝るより楽は、なかりけり
ブロンクスにあるHART ISLANDの存在を、つい先日ニュースで初めて知った。ここは1869年を機に、身寄りのない死者の埋葬が始められた島で、戦死者、ホームレス、AIDSや結核患者など、魂と分離した孤独の屍が百万以上も横たわっているという。 パンデミックが起こるまで、約百体という1週間の平均埋葬数が今ではその5倍に跳ね上がったらしい。
ブロンクスにあるHART ISLANDの存在を、つい先日ニュースで初めて知った。ここは1869年を機に、身寄りのない死者の埋葬が始められた島で、戦死者、ホームレス、AIDSや結核患者など、魂と分離した孤独の屍が百万以上も横たわっているという。 パンデミックが起こるまで、約百体という1週間の平均埋葬数が今ではその5倍に跳ね上がったらしい。
松本清張が万葉集に造詣が深いという話は以前何かで読んだことがある。清張作品には万葉集に収められている大和言葉が頻繁に出てくる。 例えば、『山峡の湯村』に出てくる「かずく(潜く)」という言葉だ。かって能登で海女だった女主人公が湖畔の水鳥がエサをとる様子を「かずく」(かづく)と表現している。
日本の政策でこれからはたとえローマ字であっても名前の標記は名字(姓)・名前(名)で統一するようにと推奨している。政府関係書類のローマ字表記の名前はこれから徐々に姓→名の順にしていくらしい。 別にそれらのやり方に異を唱えるつもりはないが、長らくアメリカに住んでいるとファーストネーム、ラストネームに馴れてしまって、いまさら姓・名で書き記せといわれてもピンとこない。
韓国の政治家が好んで使う四字成語に「易地思之」がある。とくに文在寅大統領は外交上困った時によく使うらしい(産経ニュース「プレミアム」1月1日付)。韓国は当の昔に漢字を廃止してハングル万能になっていたと思っていたが、文氏世代には漢字はどっこい生きている。
5月より元号が令和に変わったが、『君が代』は国歌としてこれからも歌い継がれて行くだろう。『君が代』にまつわる話や政治的論争はさておき、ここでは最後の一行に出てくる『苔』と変化の話。 『君が代』の歌詞にはさざれ石が巌(いわお、岩)になり、そこに苔が生えると記述されている。
年を取ると、時間が早く過ぎると聞いていたが、全くそのとおり! もう4月。そして、今月で平成が終わって、新元号の令和になるという。お年寄りと明治・大正・昭和と3つの元号を生きてきたんだね! と言っていたら、平成になり4つの元号を生きて、すごいね! と話した過去が、今では自分のことになって3つの元号を生きる身となった。
ふとしたことから異国の文化に魅了され、その国の文化を生涯愛し続ける人々がいる。ロサンゼルスにも日本文化を愛し、その良さを紹介し、日米の友好親善に貢献する米国人の姿がある。 きっかけはさまざまだ。日本食だったり、サムライフィルムだったり、観光で訪れた時の親切な人との出会いだったり。
アメリカでは、子供たちが正しい単語の綴りを競うスペリング・ビーという大会がある。日本でいうと漢字テストに近いだろうか。中学生時代、自分も棒の長さや点の位置や、あれ、この線は最後はねるのだっけ、とか必死に勉学に励んだ頃を思い出す。ところで以下の熟語の正確な読み方はどれでしょう?
英語を翻訳中、俳優の「Line」という単語を「セリフ」にするか、それとも「台詞」か「科白」にするか迷った。いわゆる漢字はどちらも当て字である。台本や舞台の「台」に、言葉を意味する「詞」を組み合わせた「台詞」の方がしっくりきそうだ。「科白」は「科学」を思い起こすが、中国語で「科」は動作、「白」は「話す」意味があるようだ。
前回書いた手書きの効用と漢字雑感の続き。前の稿で男と女の字を取り上げたが、女の字について感慨がまだある。まず努力の努、即ち努めるの字、これは女が又力を入れる、これが努力。又とは再び、くり返しの意。
生活でパソコンの使用が増えて漢字が書けなくなっている。PCで日本文を書く時の漢字の自動変換は便利で、難しい字も読むのは問題ないから容易に文章作りが進むが、手書きの能力は落ちる一方だ。